Violin Workshop UNISON
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No.02 表板・裏板のはがれ
前回、温度や湿度についてのお話をしましたが、弦楽器というのは
本当にデリケートなもので特に楽器をぶつけたり、
落としたりしなくても表板や裏板がはがれたり
することがあります。
それはニカワというもので接着しているためです。
ニカワは料理やお菓子作りに使うゼラチンの仲間です。
接着力が非常に強く、
音の伝達力が他の合成接着剤に比べて
ずば抜けて良いので楽器には最適です。
ところが水分や高い温度ですぐに溶けるので、
常温でもはがれたりすることがあります。
湿度80%・気温40度が限界でしょう。
急に楽器の響きが弱くなったり、
音にびびりがでたりしたら、
表板か裏板のはがれかもしれません。
特にハイポジションで
左手があたるところとか、
あご当ての下あたりが
一番はがれやすい場所です。
はがれているかどうかを簡単に知る方法は、
楽器のまわり(パフリングの少し内側)を
ドアをノックする要領で軽くコンコンとたたいてみます。
はがれている箇所だけ音が違って響きます。
決して自分で木工ボンドや瞬間接着剤などで
修理しないでください。
それは2度とニカワで
修理できなくなるからです。
ニカワ接着は非常に難しく
プロの職人にまかせるのが一番でしょう。
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